♪イタリアの音楽<歴史>
★古代の音楽 |
★中世の音楽 |
★ルネサンスの音楽 |
★バロックの音楽 |
★古典主義の音楽 |
★ロマン主義の音楽 |
★20世紀の音楽 |
☆古代の音楽
紀元前、古代ローマがギリシアを属州とした頃、ローマ人はギリシアの音楽を学んで、軍楽を発展させ、金管楽器を発明、改良した。このことの他は、もっぱら娯楽としての音楽を楽しんだに過ぎなかった。
☆中世の音楽
4世紀の始め、キリスト教公認以後、音楽はキリスト教の保護の下に、急速な発展を遂げることとなった。7世紀に入ると、ときのローマ教皇グレゴリウス1世が、各地の教会で用いられていた聖歌を整理、改編してこれを統一した。ローマカトリック教会で歌われる聖歌は、この教皇の名をとって、グレゴリオ聖歌と呼んでいる。
11世紀には修道僧グイド・ダレッツォが、音の高さを正しく示す四線譜を考案し、ドレミの階名唱法を定めた。これが今日の五線譜の元となった。
14世紀に入ると、フィレンツェを中心に、人間味あふれた歌詞を使った世俗音楽が興った。この新しい音楽をアルス・ノーバ(新芸術)と呼んでいる。
☆ルネサンスの音楽
文芸復興は、中世文化が近代化するために興った運動で、進行商業都市の市民階級がその地位を高めていった。音楽では、田園誌や恋愛誌を歌詞とした多声音楽のマドリガルが、マレンツィオたちによって、芸術的に洗練された形となった。教会音楽では、パレストリーナがローマで活躍し、崇高な気高さを持つミサ曲を数多く残した。一方、器楽の方面に新しい道を開拓したのはG.ガブリエリで、器楽の改良も進み、トッカータや幻想曲、舞曲などが登場してくるようになる。クレモナでバイオリンの名器が作られるようになったのもこの時期である。
☆バロックの音楽
16世紀末に、古代ギリシア劇の復活を目指しフィレンツェで始めて、オペラ「ダフネ」が上演された。このオペラの誕生は、言葉の情感を尊重する和声的な単音楽(モノディ)様式を生むことになる。モノディは、この時代の新しい作曲技法として盛んに用いられた。また、この時代でのオペラの発展は、器楽の分野にも大きな影響を与えた。すなわち、歌劇のアリアは器楽独奏の発展を促し、合奏協奏曲(コンチェルト・グロッソ)や独奏協奏曲(ソロ・コンチェルト)の形態を確立していくことになった。コレルリやビバルディなどが、この分野で多くの作品を残している。
☆古典主義の音楽
18世紀にバロック音楽の頂点に達した頃、D.スカルラッティがチェンバロのそなたを数多く書き、奏法にも新しい工夫を加えて「近代的クラヴィーア奏法の父」とまで言われた。なお、1709年には、フィレンツェでピアノが発明された。
☆ロマン主義の音楽
19世紀のイタリアは、もっぱらオペラの時代ということができる。ロッシーニ、ベルリーニ、ドニゼッティを経て、ベルディによってその頂点が築かれる。イタリア独自の流麗な旋律とベルカント唱法の魅力が、大きな特徴といえる。その後も、現実的な事件をテーマとした現実主義のオペラが作られ、プッチーニらが名作を残した。
☆20世紀の音楽
20世紀になると、レスピーギが交響詩などの傑作を残した。また、ダルラピッコラ、メノッティ、マディルナ、ノーノ、ベリオが活躍した。